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畳の種類や品質って何が違うの?

畳張替えの豆知識
この記事は約4分で読めます。

畳の張替え時に必ず必要になるのが畳の選定です。
ただ、一口に畳の張替えと言っても、畳には非常にたくさんの種類や品質があります。
その為に「どれを選べば良いの?」と悩む事もしばしばです。

もちろん「出来るだけ品質の良い物」を選ぶ方が良い訳ですが、それだけ料金も高くなります。
コストパフォーマンスの良い物を選ぶ為にも、畳の種類や品質の違いを知っておくととても便利です。

畳の種類

縁付き畳

いわゆる一般的な畳は「縁付き畳」と呼ばれる畳です。
畳の長手方向に「縁(へり)」と呼ばれる布を施されています。
縁は畳が受ける衝撃を緩和したり、畳を敷き詰める時の隙間を調整する役目を持っています。
昔は階級によって、縁の色や模様が違った時代もあったそうです。

縁なし畳

縁がついていないタイプの畳もあります。
人がたくさん出入りする部屋では縁が傷みやすいと言う問題がありました。
その為に「縁を付けない畳の方が便利が良い」と言う事で生まれたのが縁なし畳です。
最近は「洋室にもマッチする」と言う事で人気の畳です。

素材の違い

一昔前までは畳と言えば、必ずイ草が使われていました。
ところが、最近は様々な素材が使われるようになっています。

イ草

イ草は多年草の植物で細長い茎だけで葉がありません。
吸湿性が高く、消臭、脱臭効果に優れている為に、畳にとても適した植物です。
また、最近ではイ草が持つ特有の香りが非常に高いリラックス効果を持っている事が分かってきました。
「畳の部屋は何となく落ち着く」と言う方は少なくないと思いますが、その理由は効果の為かもしれません。
ただ、天然の素材の為に、お手入れの状態が悪いと「湿気やダニ、カビの心配がある」と言う短所もあります。
また、日焼けや摩耗によって経年劣化しますので、定期的に交換する事が必要です。

和紙

最近、とても注目されているのが和紙を使った畳です。
イ草に比べ、耐久性に優れ、カビやダニにも強いのが特徴です。
また、色を着けるのが簡単な為に、カラーバリエーションが豊富です。
更に肌触りが優しいのも魅力です。

樹脂

最も耐久性が強いのが樹脂製の畳です。
ポリプロピレンが使われている物が多く、特に水に強いのが特徴です。
その為に濡れやすい場所や汚れやすい場所に使われる方が増えています。
また、色褪せや摩擦などにも強く、とにかくメンテナンスが簡単なのが魅力です。

イ草の品質

一口にイ草と言っても、中国製の安い物から国産の最高級の物まで、その品質は様々です。

国産のイ草

現在、国産のイ草の90%が熊本で作られています。
熊本に次いで、多いのが福岡です。
以前は広島や岡山、高知、石川などでも生産されていましたが、需要が減り、その生産量は年々減少傾向にあります。
ただ、素材としての品質は非常に高く、香りや耐久性、風合いなどは海外の物とは比べ物になりません。
高級品の畳に使用される貴重な物となっています。

中国産のイ草

現在、日本で使われている畳の80%は海外、それも中国の物です。
最近は積極的に品質を管理し、とても良くなっていますが、それでも「農薬などの心配」「耐久性の低さ」「風合いの質」「見た目の良さ」などは国産に比べるとかなり見劣りするのは否めません。

国産と中国産の比較

国産と中国産のイ草を比較すると大きく3つの違いがあります。

見た目

最近は中国産のイ草も品質が上がり、見た目にそれほど大きな違いはありません。
ただ、良く観ると国産の方が太さや色にムラが無く、とても綺麗です。
これは収穫の時期と選別の違いでです。
国産のイ草はイ草が完全に成長し終わった6月下旬~7月中旬に収穫されます。
そして、加工前に成長度合いの違いによって丁寧に選別されます。
その為に、太さが均一で色ムラの少ない物に仕上がります。

それに対し中国産は約1ヶ月ほど早く収穫されます。
更に時間をかけて選定される事はないので、どうしてもイ草にムラが出来てしまいます。

耐久性

国産と中国産で最も違うのが耐久性です。
畳は使っているとささくれてきます。
また、日焼けいによって、色が変化します。

これらの経年劣化が国産の方が圧倒的に強いです。
その差は、なんと「国産は中国産の1.5倍強い」と言いますから、かなり大きいです。

中国産のイ草は輸送中のカビを防ぐ為に、短時間で強く乾燥させます。
その為に、イ草が脆くなってしまいがちです。

それに対して、国産のイ草はしっかりと成長しきってから、ゆっくりと乾燥させます。
この手間によって、弾力が増し、とても良い風合いに仕上がります。

また、日焼けによる色の変化も均一で艶やかです。
その為に、時間が経っても、とても良い雰囲気に変わっていきます。

価格

国産と中国産では価格も大きく違います。
国産は品質を求め、丁寧に時間をかけて作られる分、どうしても高くなります。
それに対し、中国産は圧倒的に安価です。
ただ、耐久性は国産のほうが優れている為に、使い方によっては、コストパフォーマンスは優れているかもしれません。

注意点

中国産で一番心配なのが農薬の問題です。
中国産のイ草には農薬が使われている場合が少なくありません。
その為に、とても注意が必要です。
畳は頻繁に肌に触れる物です。
特に小さなお子さんがおられるご家庭では、事前に農薬の使用の有無を確認するのがお勧めです。


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